説 明:
兼城の「揚作田」は二人組みの代表的な二才踊で、「御冠船踊」として、先祖代々から八月
十五夜の「村遊び」において伝承されてきたものである。
両手にゼイを持ち、腰を深く入れた構え、活発な足の運び、力のこもった麾の手の振りなど、
全体として動きが力強く大らかなところは、いかにも伝統の古さを感じさせる踊りとなっている。
揚作田節に次の歌詞で踊られる。
常磐なる松の 変ること無いさめ いつも春くれば 色どまさる
<衣裳と小道具>
黒紋付衣裳(紋は白地に黒三つ巴)角帯、紫長巾の帯、黒足袋、白黒棒縞脚絆白請鉢巻。
麾(柄は金と赤色の紙ねじり巻、ふさは黄、赤、白色)
以上の歴史と特徴を備えた兼城の「揚作田」は、南風原の民俗芸能を知るうえで貴重な踊りである。 |