2010 年 第 2 回 南風原町議会(臨時会)  第 1 号 5月27日


 
10番新垣泰雄君

提案に対して反対の立場で討論を行います。改めて申し上げることでもないわけなのですが、人間は誰でも皆それぞれいろんな願望を持ってそれを実現したいとがんばっております。しかし、そのためにどんなことをしてもいいというわけではない。中国が生んだ偉人の一人、孔子が論語の中に書いてあるのは、七十にして心の欲する所に従いて矩を踰えずという明言がございます。孔子でさえ70歳まで矩を踰えたということです。いわんや、われわれ凡人がそれを上回ることはできないと思います。町長も絶大な権力を持っておられます。そして、自ら望むことをやられて矩を踰えることがないということは言えないと思います。今年3月、2件指摘したとおりでございます。このようなときに、ブレーキをかけるのが副町長の仕事の一つであろうと存じております。副町長は、町長を補佐するだけでなく矩を踰えそうなときに諫言をする。諫言とは、戒めるということですね。諫言をして踏み止まってもらうということも町民が期待しているものであります。しかしながら、提案された方は過去に同様な事態があったにも拘わらず、そしてそれができる立場であったにも拘わらず諫言をやらなかった。今後、それができる保障もなければ期待もできません。これは能力や資質の問題ではなく、むしろその人のスタンスの問題です。町長のためにがんばるのではなく町民のためにがんばるという、あるいは諫言をするというスタンスが必要なことでございます。労働組合の活動家だった職員を優遇するのは、民間会社でもよくあることでございます。経営者、管理者の常道でもあり、多くの場合は何らかの意図の基に処遇をしております。このような立場にある者が、諫言をするということは非常に難しい。更に加えて提案を受けた方は町民税も払っていない、選挙権もない、そういう方が町民のスタンスを守る必然性を見つけることは困難でございます。よってこの提案は、必ずしも町民の望む人事ではないと判断して反対をいたします。以上です。